2014.10.24
Flexible Depth of Field Photography
Sujit Kuthirummal, Hajime Nagahara, Changyin Zhou, and Shree K. Nayar
Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, 2011
コンピュテーショナル・フォトグラフィの研究の進展により,被写体の奥行が一定でない3次元シーンにおいても全焦点画像の生成や被写界深度の制御が可能になりつつある.
筆者らは,カメラを露光中に移動させることにより,画像中での奥行によらずカメラのぼけ関数(PSF)がほぼ不変となることを示し,この性質を用いることで任意の奥行を持つ3次元シーンの奥行ぼけ復元が可能であることを示した.
(発表者:田中 伶美)
2014.11.14
User-assisted Image Compositing for Photographic Lighting
Ivaylo Boyadzhiev, Sylvain Paris, Kavita Bala
ACM Transactions on Graphics (SIGGRAPH 2013)
写真撮影において良いライティングは非常に重要であり,従来はプロの写真家が多くのライトを丁寧にセッティングして撮影を行っていた.しかし近年,シーン内において単一光源の位置を変えた複数の画像を取得した後,良いライティングの画像を合成するという新たな手法が提案された.この手法を用いれば柔軟な編集が可能であり,撮影時間も短縮できる.しかしこの手法の問題点は,非常に多くの写真の合成で良いライティングを再現できる優れた画像編集技術が必要であるという点である.本論文では,この画像編集を簡易にする手法を提案する.本手法は,特に写真撮影の初心者にとって有益である.
(発表者:釘本 寿光)
Perceiving Gloss in Surfaces and Images
Adria Fores, James Ferwerda, Ingeborg Tastl, and John Recker
Color and Imaging Conference, 21st Color and Imaging Conference Final Program and Proceedings, pp. 44-51(8)
色恒常性モデルは、ハードコピーやディスプレイといった異なるメディアに示される、同じ刺激を見るときの色知覚の違いを表現するモデルとして、良く用いられている。対して、似たような効果が光沢認知において存在し、光沢感恒常性が必要だとすれば、それはまだ知られていないものである。
独自な製造法や、時間、お金といったものが制限されるなか、ハードコピーを用いずに完成品をプレビューする必要が出てきていることから、光沢を伝えることや高次の物質の見えを伝えることは、日々、重要になってきている。
そこで、この研究では、実物同士の比較一致実験、ディスプレイ上に表示された合成画像同士の比較一致実験、実物とディスプレイに表示されたものによる比較一致実験を行い、光沢の見えに対する解析を行った。
(発表者:牧 正矩)
2014.11.21
Improvements in Remote Cardio-Pulmonary Measurement Using a Five Band Digital Camera
Daniel McDuff, Sarah Gontarek, and Rosalind W Picard
2014 IEEE Transactions on Biomedical Engineering
デジタルカメラや環境光を用いた生物学的パラメータの遠隔測定は,健康状態や精神状態の計測において大きな可能性を持っている.
本研究では通常の3バンド(RGB)カメラに,新たなカラーバンドとしてシアンとオレンジを加えた5バンド(RGBCO)カメラを用いる.5バンドカメラで撮影した顔の動画像は,心拍数,呼吸数及び心拍変動に対してより高い相関を得ることができた.また,非接触型の心拍変動スペクトログラムの測定では,用いるカラーバンドの組み合わせを変更することによって精度の向上が確認された.
(発表者:栗田 幸樹)
Effect of the sun on visible clinical signs of aging in Caucasian skin
Frederic Flament, Roland Bazin, Sabine Laquieze, Virginie Rubert, Elisa Simonpietri, Bertrand Piot
Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology. 2013 Sep 25
顔は日常的に日光にさらされており,紫外線によるダメージは皮膚疾患や老化の原因となる.
紫外線が肌に及ぼす影響は病理的な面では十分に研究されているものの,健康な顔の肌の老化に関しては具体的に研究されていない.
そこで,本研究では皺,眼瞼下垂,血管症,色素沈着の状態と,
実年齢と見た目年齢の統計的な相関関係等を考慮することにより,日焼けが顔の老化に与える影響を定量化する.
(発表者:龍澤 友里)
2014.11.28
Multi-view photometric stereo with spatially varying isotropic materials
Zhenglong Zhou, Zhe Wu, Ping Tan
2013 IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition
コンピュータビジョンの分野において計測対象の
形状を取得することは,物体が持つ他の情報,例えば
反射特性などを取得やロボット工学などの他の様々な
分野へと応用が可能であり,大きな目標の一つである.
本論文ではPhoto metric stereo法に対してIso-depth contour法を
組み合わせたり,環境光源に対してよりロバストな検出方法を
提案し,さらに正確に形状を取得する方法を提案する.
さらに,形状を得た後には物体の反射特性をBRDF Factorizationに
よって推定し,その結果を先行研究と比較する.
(発表者:土門 亮太)
Visible spatial frequency domain imaging with a digital light microprojector
Alexander J. Lin, Adrien Ponticorvo, Soren D. Konecky, Haotian Cui, Tyler B. Rice, Bernard Choi, Anthony J. Durkin, and Bruce J. Tromberg
Journal of Biomedical Optics 18 (9)
皮膚や脳のような組織の吸収係数や散乱係数を測定しマップ化する手法として空間周波数領域イメージング(SFDI)がある.
この手法は臨床診断,前臨床医学研究において用いられ,コスト効率が良いシステムが必要とされている.
本研究では,LED(発光ダイオード)を使用した市販のプロジェクタやカメラによる空間周波数領域イメージング(SFDI)システムを提案する.
ファントムを用いて提案システムの精度検証を行い,マウスの脳を使用した生体実験を行った.
(発表者:廣瀬 未紗)
2014.12.12
A Non-Contact Vision-Based System for Respiratory Rate Estimation
Michael H. Li, Azadeh Yadollahi, and Babak Taati
2014 IEEE
近年の健康意識への高まりにより,心拍数や呼吸数,血圧などを
モニタリングする需要が増えてきている.
しかし,これらの測定には電極やケーブルを体に取り付ける必要があり,
非常に煩わしく,ストレスとなっていた.
特に,呼吸数は睡眠時のモニタリングが望まれているため,
体に電極やケーブルを取り付けることは睡眠の妨げとなっている.
そこで,本論文では映像ベースの非接触な呼吸数推定システムを提案する.
(発表者:米澤 拓)