2016.5.6

Detection and visualization of intracutaneous allergic type-specific elements using long-wavelength near-infrared hyperspectral imaging

Ken Nishino, Toshiharu Fujiyama, Hideo Hashizume and Shigeki Nakauchi

Skin Research and Technology 2013; 19: e157–e166

一般的に,パッチテストは皮膚炎の原因となるアレルギーを調べるために用いられている.
しかし,パッチテストに対する評価は目視,触診等で行われるため,評価が非常に曖昧である.
また,偽反応が発生することもあり,誤った診断を行う可能性がある.
そこで,本論文では通常の皮膚と2種類のアレルギーを近赤外線領域を持つ分光カメラで撮影し,パッチテストの評価を行う分類器を作成する.


(発表者:赤穂 莉奈)


2016.5.20

Exploiting Spatial Redundancy of Image Sensor for Motion Robust rPPG

Wenjin Wang; Sander Stuijk; Gerard de Haan

IEEE Transactions on Biomedical Engineering Year: 2015, Volume: 62, Issue: 2

近年,RGBカメラを用いて人間の皮膚上の脈波によって誘発される色の変化を検出することで,心臓活動を測定できる遠隔光電式容積脈波(rPPG)の研究が数多く行われている.
しかし,多くのrPPG計測手法は被写体の動きを考慮していないため,実用的ではない.
そこで本研究では,カメラを用いて同時に平行して複数の領域をサンプリングすることで,rPPG計測における被験者の動きに対する堅牢性を向上させる.
提案手法は,リアルタイム処理が可能であり,現実的な状況下における接触型センサに近い性能を有している.

(発表者:岡田 弦樹)


2016.5.27

A Vision-Based Infant Respiratory Frequency Detection System

Chiung-Yao Fang, Hsin-Hung Hsieh, Sei-Wang Chen

Digital Image Computing: Techniques and Applications (DICTA), 2015 International Conference on

乳幼児突然死症候群(SIDS)は,生後1週間から12か月までの乳幼児の死因の中で特にメジャーなものである.
SIDSでは睡眠時の無呼吸や呼吸リズムの不整によって酸素が欠乏して死に至ることがわかっている.
そのため,SIDSによる死亡を防ぐには常に呼吸の状態を確認する必要があるが,保育者がそれを行うのは不可能である.
そこで,本研究ではカメラを用いて呼吸のモニタリングを行うシステムを提案する.
実験では10人の幼児に対して撮影を行い,寝相などの要因に対してロバストな計測を行うことができた.

(発表者:清光 薫)


2016.6.10

Two-Shot SVBRDF Capture for Stationary Materials

Miika Aittala, Tim Weyrich, Jaakko Lehtinen

ACM Transactions on Graphics 34(4) (Proc. SIGGRAPH 2015)

近年,コンピュータビジョンの分野において,計測対象物体のBRDF(双方向反射率分布関数)を測定する研究が盛んに行われている.
しかし,いずれの研究も大規模な装置や対象物体の画像群を必要とするため,
装置を用意する事ができない,また計測時間が長いという問題が挙げられる.
それらの問題に対して,本論文ではiPhone5という簡易な装置を用いてライトをつけた画像と
ライトをつけない画像の2枚の画像を撮影し,そこからBRDFを測定する手法を提案した.
また,実測値と比較する事で精度良く測定出来ている事を示す.

(発表者:平沢 勇斗)


2016.6.24

Detecting Pulse from Head Motions in Video

Guha Balakrishnan, Fredo Durand, John Guttag

The IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR), 2013, pp. 3430-3437

本論文では,心臓の拍動によって頸動脈から血が流入する際,
自然に引き起こされる頭部のわずかな動きを計測し,心拍数(HR)と脈波間隔を取得した.
18人の被験者に対して本手法の精度評価を行い,ポリグラフに近い精度を得られたことを確認し,
さらに心拍変動についての臨床的な情報も取得することができた.

(発表者:栗田 幸樹)


2016.7.8

Image analysis of skin color heterogeneity focusing on skin chromophores and the age-related changes infacial skin

Kumiko Kikuchi, Yuji Masuda, Toyonobu Yamashita, Eriko Kawai and Tetsuji Hirao

Skin Research and Technology 2015; 21: 175–183

肌の色ムラは,顔の魅力や見た目年齢を左右する重要な要因の一つである.
しかし,顔の肌色ムラの定量分析に関する研究はほとんど行われていない.
本研究では,画像解析により,肌のメラニンとヘモグロビンという主要な発色団のサイズに基づく
肌色ムラの画像評価方法を開発し,人種による肌の違いと加齢に伴う肌の変化を特徴づける.


(発表者:龍澤 友里)


2016.7.22

Relating Optical and Geometric Surface Characteristics for Gloss Management in Printing Applications

Teun Baar, Hans Brettel and Maria Ortiz Segovia

Journal of Imaging Science and Technology 59(6) : 060404-1-060404-14, 2015

ディジタル印刷により、表面の見えの再現に対する関心が増していることから、印刷による再現は、色だけから、BRDFのようなテクスチャや反射特性の再現へと拡張されている。
今までは、インクを追加するか、マクロレベルでの表面テクスチャの調整することによって、ディジタル印刷の光学特性の制御を行う方法が研究されていた。
今回、著者らは、ミクロレベルでの印刷紙表面の粗さに影響与える、インクの沈着や感想時間のような、印刷システムのパラメータを利用することを提案する。
このために、印刷された表面の光学特性と幾何学的特性との関係を研究し、1つの粗さパラメータから光学特性と幾何学的特性の両方を推定できるという仮説を解く。
また、以上の研究から、インク被覆率と印刷パラメータを決定することにより、印刷表面の、色を含む反射特性を制御するためのワークフローを提案する。

(発表者:牧 正矩)