2017.10.13
Predicting Ad Liking and Purchase Intent: Large-Scale Analysis of Facial Responses to Ads
Daniel McDuff; Rana El Kaliouby; Jeffrey F. Cohn; Rosalind W. Picard
IEEE Transactions on Affective Computing ( Volume: 6, Issue: 3, July-Sept. 1 2015 )
何十億ものオンライン動画広告が毎月閲覧されている.
動画広告に対する視聴者の反応など,広告効果を測定することは,企業にとっても消費者にとっても非常に有益である.
しかし,従来のアンケートによる測定は手間がかかる上に広告視聴中の時間的な変化を捉えにくい.
そこで,本研究では1223人の被検者から170件の広告に対する12000件を超える顔面反応を収集し,
広告の好感度と商品の購入意向を高精度に推定した.
(発表者:岡田 弦樹)
2017.10.20
Remote Measurements of Heart and Respiration Rates for Telemedicine
Fang Zhao , Meng Li , Yi Qian, Joe Z. Tsien
PLoS One. 2013 Oct 8;8(10):e71384
現在,遠隔医療のために非接触で呼吸・心拍を測定するシステムの開発が強く望まれている.
カメラを用いて生体情報を計測した先行研究の多くは,RGBの3チャンネルを利用しているが,
カラーカメラでは夜間の撮影が困難である.
そこで本研究では,モノクロカメラを用いて,日中・夜間を問わずに呼吸・心拍の波形を測定する手法を提案する.
また,顔検出アルゴリズムによってROIを決定する際に,写真に写った人物などが誤って選択されてしまうケースを防ぐ手法も提案する.
(発表者:清光 薫)
Minimal BRDF Sampling for Two-Shot Near-Field Reflectance Acquisition
Zexiang Xu, Jannik Boll Nielsen, Jiyang Yu, Henrik Wann Jensen, Ravi Ramamoorthi
ACM Trans. Graph. 35, 6, Article 188 (November 2016), 12 pages.
近年,物体の持つ質感情報の一つであるBRDFを取得,推定する研究が盛んに行われている.
これらの研究の末,最近では取得したBRDFデータから,リアルな質感のCGを生み出すことが容易になってきている.
しかし,現在でも平面形状の物体を取得するにはあらゆる角度から測定を行う必要があり膨大な時間を要してしまう.
そこで,本研究ではBRDFデータに対して主成分分析を行うことで次元削減し,
平面形状であっても最低2枚の撮影画像から推定できるシステムを開発する.
(発表者:平沢 勇斗)
2017.10.27
Automatic Prediction of Perceived Traits Using Visual Cues under Varied Situational Context
yoti Joshi, Hatice Gunes, Roland Goecke
2014 22nd International Conference on Pattern Recognition
人の性格推定,特に短時間での自動推定は大きな課題である.
本研究では短時間の映像を用いて解析を行った .映像の人物を見た他者が受けた印象を基に評価した.
解析にはbig-fiveに加えて,新しく四つの評価項目を設定し,評価に用いた.
それらの特徴量との相関を計算することで,被験者は異なる性格を設定されたキャラクターとの対話において,別のキャラクターとの会話になると印象が変化したことが分かった.
また,観察者による偏向によって重みづけすることで自動予測の精度が向上した.
(発表者:生澤 夏樹)
Automatic Facial Spots and Acnes Detection System
Chuan-Yu Chang, Heng-Yi Liao
Journal of Cosmetics, Dermatological Sciences and Applications, 2013, 3, 28-35
近年,「プチ整形」と呼ばれる言葉が浸透しているように
メスを用いず注射器やレーザーによる手軽な美容外科治療が人気である.
治療前の肌の状態を正確に把握することで,適切な治療法を選択し,また,治療の効果を比較し定量的に評価できる.
本研究では,特にしみやニキビといった顔の欠点に対し,顔画像の色味を用いて自動で検出・識別する手法を提案する.
更に,先行研究では非対応の横顔からも,より高精度に識別できるシステムを目指した.
(発表者:野村 郁実)
2017.11.17
Deep Photo Style Transfer
Fujun Luan, Sylvain Paris, Eli Shechtman, Kavita Bala
arXiv 11 Apr 2017
近年,ディープラーニングを用いて,画像がもつ画風などの特徴を別の画像に付加するスタイル・トランスファーに関する取り組みが多く行われている.
しかし,従来の手法では写真のようなリアルなものの変換には適していなかった.
入力と参照画像がともに写真であっても,出力は絵画のような歪みを示した.
そこで,入力から出力への変換を色空間において局所的なアフィン変換のみに制限することで,歪みを抑え,満足のいく写真のようなスタイル変換を行えた.
本手法では時間変化や,天気,季節,そして芸術的なものも含めて,様々な情景のスタイル変換が可能である.
(発表者:福本 健亮)
Go-ICP: A Globally Optimal Solution to 3D ICP Point-Set Registration
Jiaolong Yang, Hongdong Li, Dylan Campbell, Yunde Jia
IEEE TRANSACTIONS ON PATTERN ANALYSIS AND MACHINE INTELLIGENCE, VOL. 38, NO. 11, NOVEMBER 2016
Iterative Closest Point(ICP)アルゴリズムは,3D点群位置合わせのために最も広く使用されている方法の1つである.
しかしICPアルゴリズムは局所的な反復最適化に基づいているため,その性能は2つの点群の初期位置に依存し,局所最適性のみが保証される.
本論文では,3D点群の剛性位置合わせのためのGo-ICPという,世界初のグローバル最適アルゴリズムを紹介する.
提案された方法は,ブランチ・アンド・バウンド(BnB)理論に基づき,初期位置に関係なく,常に所望の精度まで正確かつ全体的に最適な解を生成する.
また,外れ値が存在する場合の問題に対処する拡張についても議論する.
(発表者:増井 健太)
2017.11.24
High sensitivity optical measurement of skin gloss
Anna Ezarskaia, Arno Ras, Pascal Bloemen, Silvia F. Pereira, H. Paul Urbach, Babu Varghese
Biomedical Optics Express. 2017;8(9):3981-3992. doi:10.1364/BOE.8.003981.
にきびや脂漏の原因となる皮脂を非接触に定量評価することは皮膚科学において重要である.
皮脂が増加すると肌の光沢が増すことから肌の光沢を計測することが望ましい.
しかし,現行の光沢計では低光沢領域で感度が低いため,低光沢且つ光沢の変化が小さい肌の計測には適切でない.
そこで本研究では,低光沢領域でも高感度な計測手法を提案した.
(発表者:内田 美尋)
Research on Techniques of Multifeatures Extraction for Tongue Image and Its Application in Retrieval
Liyan Chen, Beizhan Wang, Zhihong Zhang, Fan Lin, and Yihan Ma
Computational and Mathematical Methods in Medicine, Volume 2017, Article ID 8064743
舌
の診断は中国の伝統的な医学の重要な診断法の一つである.医師は患者の舌の色と質感を観察することで病気の状態を判断することができる.本論文では,舌画
像の色や質感情報をもとに舌画像を検索するためのデータベースを作成する.色と質感単一の特徴を用いる検索に比べて,各特徴量に重みをつけて検索を行う方
がより精度が改善されることを示した.
(発表者:松下 風太)
2017.12.1
Motion Robust Remote-PPG in Infrared
Mark van Gastel, Ander Stuijk, and Gerard de Haan
IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING. VOL. 62, NO.5, MAY 2015
最先端の非接触脈波推定手法rPPGは,普遍的な照明環境下で,たとえ被験者が大きく動いたとしても,市販のRGBカメラから非常に高精度な脈波信号を抽出する.
本研究では,このrPPGの適用範囲を拡張することを目的として,近赤外線を使った脈波信号の抽出を検証した.
実験は,可視光領域をブロックしたRGBカメラを使用したケースと,バンドパスフィルタを取り付けたモノクロカメラ3つを使用した2通りで行った.
結果として,可視光領域をブロックしたRGBカメラに,専用の光源を付与することによって,近赤外領域においてもロバストな脈波信号の計測が行えることを確認した.
(発表者:三橋 亮太)
Rendering Thin Transparent Layers with Extended Normal Distribution Functions
Jie Guo, Jinghui Qian, Yanwen Guo, and Jingui Pan
IEEE TRANSACTIONS ON VISUALIZATION AND COMPUTER GRAPHICS, VOL. 23, NO. 9, SEPTEMBER 2017
近年,よりリアルなCGを追及するためにBSDFの研究が盛んに行われている.BSDFはBRDFに透過成分を考慮したモデルであり,主に透明物体のレンダリングに用いられる.
しかし,現実の物体は微小な粗い表面を有しており,透明物体は複雑な内部反射を含んでいるため,レンダリングに膨大な計算時間を要する.
そこで,表面下散乱のサンプリング数の軽減のために,本研究では粗い表面に拡張正規分布関数を適合することで,サンプリング回数を減らし計算コストを削減することが可能となった.
(発表者:吉井 淳貴)