2017.4.7

Three-dimensional morphological characterization of the skin surface micro-topography using a skin replica and changes with age

Y. Masuda, M. Oguri, T. Morinaga and T. Hirao

Skin Research and Technology 2014; 20: 299-306

肌のキメや毛穴といった肌の微細な表面形状は肌の状態を表す.
しかし,肌の微細な表面形状については解明されていない部分がある.
そこで,本研究では肌の微細な表面形状の解析精度を向上させるために
肌の微細な表面形状の三次元解析手法を構築した.
また,応用として,5歳から85歳までの日本人女性103人から採取した
肌レプリカに対して共焦点レーザ走査型顕微鏡を用いて取得したデータについて
年齢に伴う肌の微細な表面形状の変化の解析を行った.

(発表者:内田 美尋)


2017.4.14

Non-contact estimation of heart rate and oxygen saturation using ambient light

Ufuk Bal

Biomedical Optics Express Vol. 6, Issue 1, pp.86-97, 2015

心拍数や酸素飽和度などの情報をモニタリングすることは医師が身体の状態を判断するうえで重要である.
そこで本研究では医療環境における健常者と小児集中治療室内の患者を非接触でモニタリングし,心拍数と酸素飽和度を推定した.
心拍数は心電図と酸素飽和度はパルスオキシメータと比較することで推定値の正確性を示した.

(発表者:松下 風太)


2017.4.28

Spectral-spatial Fusion Model for Robust Blood Pulse Waveform Extraction in Photoplethysmographic Imaging

Robert Amelard, David A. Clausi, and Alexander Wong

Biomedical Optics Express 4874 Vol.7 No.12 1 Dec 2016

ビデオカメラを用いた生体情報の検出は,心臓の働きを非接触にモニタリングできる手法の一つである.
しかし,この技術には睡眠時や運転中など,照明環境が暗い状態における測定が困難であるという問題が挙げられる.
そこで,本研究では1バンド近赤外カメラを用いて撮影した動画像から,Bayesian least squaresを用いて脈波信号を取得した.
その結果,正解値との相関係数0.9952という高精度で心拍数を推定し,また脈波信号から不整脈の患者の異常を確認することができた.


(発表者:三橋 亮太)


2017.5.19

Effects of Mesoscale Surface Structure on Perceived Brightness

Michael Ludwig, Gary Meyer; University of Minnesota

Electronic Imaging, Measuring, Modeling, and Reproducing Material Appearance 2016, pp. 1-7(7)

物体の表面形状は,物体の外観および特性を解釈する際に重要な役割を果たす.
しかし,表面形状を表す物体の凹凸に関する研究は多くない.
メソスケールで定義される凹凸形状は,観察者に物体の材料の一部として認識されつつ,照明および陰影に対して強く影響を受けて,その質感を識別される.
そこで,本研究では複数のパラメータにおけるメソスケールの凹凸平面を生成して被験者に提示し,その表面パターンに対して知覚される輝度への影響を研究する.

(発表者:吉井 淳貴)


2017.5.26

An intuitive control space for material appearance

Ana Serrano, Diego Gutierrez, Karol Myszkowski, Hans-Peter Seidel, Belen Masia

ACM Transactions on Graphics Vol.35(6), SIGGRAPH 2016

近年,物体の持つ質感情報の一つであるBRDFを取得,推定する研究が盛んに行われている.
これらの研究の末,最近では取得したBRDFデータから,リアルな質感のCGを生み出すことが容易になってきている.
しかし,現在でもBRDFデータと人間の感覚量との関係を定量化することは難しく,今もなお残る課題の一つである.
そこで,本研究ではこれらの関係を定量化し,ユーザーが直感的に質感を制御できるようなシステムを開発する.



(発表者:平沢 勇斗)


2017.6.9

Fully Automatic Analysis of Engagement and Its Relationship to Personality in Human-Robot Interactions

H. Salam; O. Çeliktutan; I. Hupont; H. Gunes and M. Chetouani

IEEE Access, vol. 5, no. , pp. 705-721, 2017.

ユーザーの集中力を推定することは、より良い製品やサービスを生み出す上で非常に重要である。
しかし、従来研究ではユーザーの性格を考慮していないため、正確な集中力推定が行えていなかった。
そこで本研究では、ユーザーとロボットがインタラクションしている環境からユーザーの性格を推定し、推定した性格と身体的な特徴量を算出することで、より正確な集中力推定を行なった。
また、複数のユーザーがロボットとインタラクションする環境を設定することで、1人のユーザーの集中力だけでなく、グループ(複数のユーザー)の集中力推定も行なった。

(発表者:岡田 弦樹)


2017.6.23

Model-based Skin Pigment Cartography by High-Resolution Hyperspectral Imaging

Mathieu Hébert,Marie Cherel and Romain Vernet, Raphael Clerc, Matthieu Jomier

Journal of Imaging Science and Technology 60(6): 060404-1-060404-7, 2016

生体の分光反射率測定からのヒトの皮膚における色素成分の推定は,医療分野,特に皮膚疾患の診断を助けるために重要である.
ハイパースペクトルイメージングは,画像の各ピクセルで1つのスペクトルが取得され、光散乱モデルを反転させることによって,各ピクセルの皮膚内部の濃度を取り出すことができるため,便利な技術である.
本研究では,皮膚を2層の単純なモデルと仮定し,Saunderson補正を行ったKubelka Munkモデルを用いて,表皮深さ,メラニン体積率,血液体積率,酸素飽和度およびビルビリン体積率の5つの皮膚パラメータを高速に推定する.

(発表者:赤穂 莉奈)


2017.7.7

Non-contact measurement of oxygen saturation with an RGB camera

Alessandro R. Guazzi, Mauricio Villarroel, Joao Jorge, Jonathan Daly, Matthew C. Frise, Peter A. Robbins, and Lionel Tarassenko

Biomedical optics express, Vol.9, No.6, pp.3320-3338, 2015

現在の医療現場で用いられているモニタリング機器の一つに“パルスオキシメータ”がある.耳や指にプローブを装着することで心拍数と酸素飽和度を取得することができる.
近年のヘルスモニタリング分野では,RGBカメラを用いてパルスオキシメータと同様の計測を非接触に行おうという動きがある.
しかし,先行研究では心拍数の算出に終始しているものや,酸素飽和度を取得できるものの撮影条件に制限の多いものが殆どである.
そこで,本研究では一般的な照明・一般的なRGBカメラを用いて心拍数と酸素飽和度を算出する手法を提案する.
提案手法とパルスオキシメータで同時に測定した酸素飽和度を比較したところ,相関係数は0.85であった.

(発表者:清光 薫)