2018.10.5
Material and shape perception based on two types of intensity gradient information.
Sawayama, Masataka, and Shin'ya Nishida.
PLoS computational biology 14.4 (2018): e1006061.
我々が見ている物体は質感情報を多く含んでおり,それらによって豊富な質感を知覚することができる.
一方で,質感情報により形状やアルベド,照明などの物理特性が正しく推定できないことがある.
人間は日常的にこれらの推定を行っているが,この仕組みは明らかになっていない.
そこで本研究では,質感に関連があるとされる輝度に注目し,どのような特徴量が質感や形状の識別に有用かを調査した.
(発表者:内田 美尋)
Motion Robust Remote Photoplethysmography in CIELab Color Space
Y. Yang, C. Liu, H. Yu, D. Shao, F. Tsow, and N. Tao
Journal of Biomedical Optics 21(11), 117001, NOV, 2016
カメラによる非接触生体計測は人間の生体情報を追跡する上で非常に魅力的であり,ドライバーズモニタリングや感情計測への応用へ非常に高いポテンシャルを持っている.
しかし,実環境においては体の動きによって発生するアーティファクトに非常に弱いという欠点がある.
本研究では,顔追跡を行った動画像をCIELa*b*空間に変換することで,体の動きによるアーティファクトが輝度成分であるL成分に現れることを確認し,色相を表すa*成分に生体信号が表れることを確認した.
様々な肌色を含む17名の被験者により,心拍数に関して相関係数r =0.97という結果が得られた.
(発表者:三橋 亮太)
2018.10.19
RayNet: Learning Volumetric 3D Reconstruction with Ray Potentials
Despoina Paschalidou, Osman Ulusoy, Carolin Schmitt, Luc Van Gool, Andreas Geiger
The IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR), 2018, pp. 3897-3906
多視点の画像から3Dモデルを構築する手法は近年多く研究されている.
CNNによる最近の手法は画像データから直接3Dモデルを推定することを可能にしている.
しかし,これらの手法は画像形成のプロセスを考慮されていない.そこで本研究では,マルコフランダムフィールド(MRF)を考慮して3Dモデルを推定するRayNetを提案する.
最後に,DTUベンチマークを用いて学習した結果から他手法のアプローチに対する利点を示す.
(発表者:松下 風太)
Deep Multispectral Painting Reproduction via Multi-Layer, Custom-Ink Printing
LIANG SHI, VAHID BABAEI, CHANGIL KIM, MICHAEL FOSHEY, YUANMING HU, PITCHAYA SITTHI-AMORN, SZYMON RUSINKIEWICZ, WOJCIECH MATUSIK.
ACM Transactions on Graphics, Vol. 37, No. 6, Article 271. Publication date: November 2018.
従来より,絵画や彫刻等の美術品の複製は保存や教育等の目的の下で注目され,求められている.
しかし,従来の2Dプリンタ技術ではCMYKを組み合わせた,限られた色域での再現のみ実現すること,また,原画との色の照合は基準光源下で行われるため,別の光源下では正確な色再現が実現できないことが重大な欠点として挙げられている.
そこで,本研究では透明色を含む10色のインクを搭載した3Dプリンタを用いてニューラルネットワークによるスペクトル予測に従って層状にプリントすることで色域を大幅に拡張し,様々な光源下で原画と一致させた.
(発表者:吉井 淳貴)
2018.10.26
Introducing Contactless Blood Pressure Assessment Using a High Speed Video Camera
Jeong, In Cheol, and Joseph Finkelstein.
Springer Science+Business Media New York 2016 Journal of medical systems 40.4 (2016): 77.
近年の研究において,血圧は脈波伝播時間(PTT)を用いて推定することができることが示されている.
従来では,PTTを測定するために接触式の光電脈波計を用いる必要があり,血圧の非接触測定は実現されていない.
そこで,本研究では,高速カメラを用いて肌を撮影した動画から,PTTを取得し血圧を推定する方法を提案する.
その結果,血圧の変動に対してPTTを用いた血圧推定は有効であることが確認された.
(発表者:高橋 凌)
Optimized method for spectral reflectance reconstruction from camera responses
Jinxing Liang and Xiaoxia Wan.
Optics EXPRESS Vol.25 no.23 pp.28273-28287 November 2017
以前よりRGBカメラの応答から分光反射率を再現する手法については盛んに研究されている.
本研究では従来手法と統合可能な最適化手法を提案する.
提案手法はカメラ応答の拡張と疑似逆演算に基づいている.
各テストデータに対して局所的に最適な訓練データを選択し,重み係数行列を計算することにより,分光反射率の再現精度を向上させるというものである.
検証の結果,従来手法と比較して提案手法は,分光反射率の再現と色彩再現の双方の点で非常に優れた性能を持ち,さらに従来手法と統合することによりそれらの再現精度の向上を実現するということが証明された.
(発表者:井内 改人)
2018.11.9
Tone Mapping High Dynamic Range Videos using Wavelets
Qi Shan, Mark Meyer,Tony DeRose,John Anderson
Pixar Technical Memo 12-01
高ダイナミックレンジビデオのための新しい3Dウェーブレットベースのトーンマッピングフレームワークを提案する.
静止画トーンマッピング方法は,フレームごとにビデオに適用できるが,ハレーションによるノイズを排除し,時間的な干渉を除去できずちらつきを生じる.
直接ウェーブレット解析/合成を時間に拡張すると、ちらつきの問題は解決されますが、ゴーストが発生します.
新しい変換に基づく我々の方法はエッジを回避する逐次ウェーブレットは,フリッカーとゴーストの両方に対処する。
また、新しいゲイン制御方式を使用してハローイングの影響を低減している.
この方法は,リアルタイム処理とコンピュータグラフィックスビデオの両方に適用されたとき,既存の最先端の技術と比較してかなり高い品質の結果をもたらす.
(発表者:鈴木 崇寛)
Multimodal stress detection from multipleassessments
Jonathan Aigrain, Michel Spodenkiewicz, S´everine Dubuisson, Marcin Detyniecki, David Cohen, and Mohamed Chetouani
IEEE Transactions on Affective Computing, JOURNAL OF LATEX CLASS FILES, VOL. 14, NO. 8, AUGUST 2015
ストレスは、身体や心に影響を及ぼす複雑な現象であり,現在まで1世紀以上にわたってストレスに関する研究が行われてきた.
従来研究において,ストレスについて,動作や生理反応など,異なる視点や側面から定義,評価されてきた.
本研究ではストレスの多様性を考慮し,身体的特徴量や心理的特徴量,生理的特徴量を用いたマルチモーダルなストレス推定手法を提案する.
本手法において,複数の評価アプローチがロバストな結果をもたらすことを示す.
(発表者:生澤 夏樹)
2018.12.21
Learning Face Age Progression: A Pyramid Architecture of GANs
Hongyu Yang, Di Huang, Yunhong Wang, Anil K. Jain.
Proceedings of the IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition. 2018.
GANsの提案以降,老化によって人の顔がどのように変化するかを再現するFaceAgingという分野に関して様々な手法が提案されている.
しかし,中には年齢を変更する過程で別人に見える場合があるなど未だ不十分である.
そこで,本研究では同一人物性を評価する損失関数と任意の年齢の再現性を評価する損失関数の2つを組み合わせた手法を提案しており,これらが最小となるよう学習させる.
また,各周波数体の老化の影響を評価するピラミッド型Discriminatorを用いることで,高解像な年齢変調を実現した.
これらを用いることで,人種や性別,表情や化粧の有無によらない高精度な年齢変化を可能にした.
(発表者:野村 郁実)
Towards Generic Modelling of Viewer Interest Using Facial Expression and Heart Rate Features
Prithwi Raj Chakraborty,Dian Wirawan Tjondronegoro,Ligang Zhang,Vinod Chandran
IEEE Access ( Early Access ),09 October 2018
ビデオコンテンツを視聴しながら視聴者の興味を自動的に検出することにより,画像タグ付けやオーディエンスエンゲージメント測定,ビデオ推薦ツールの自動化など,ユーザ中心のマルチメディアアプリケーションへの応用が可能となる.
本論文は,顔の表情や心拍の特徴に基づいて視聴者の関心を検出する.
提案されたモデルは,異なるビデオ刺激において複数の被験者のデータを取得し,深層学習を用いた学習を行うことによって,従来のモデルと同様の精度に達することができることを示した.
(発表者:増井 健太)