2019.4.19

Contactless Technique for Measuring Blood-Pressure Variability from One Region in Video Plethysmography

Norihiro Sugita, Makoto Yoshizawa, Makoto Abe, Akira Tanaka,
Noriyasu Homma, Tomoyuki Yambe

Journal of Medical and Biological Engineering 39(22),March 2018

運動やストレスの多い仕事,環境の変化などにより急激に血圧が変動し,人命に危険が及ぶ可能性がある.
このようなリスクを軽減するため,血圧の変化を非接触でモニタリングする手法が提案されている.
従来手法では,顔と手を撮影した動画を用いて,顔と手の皮膚領域から脈波を取得し,その脈波の伝播時間から血圧の推定を行う.
しかし,この手法では,2つの皮膚領域の相対的な位置を維持する必要があり,実環境において測定が困難である.
この問題を解決するために,本研究では,1つの皮膚領域を撮影した動画による,
脈波のひずみを指標に用いた新しい血圧推定手法を提案する.
(発表者:高橋 凌)


2019.4.26

Dynamic Multimodal Measurement of Depression Severity Using Deep Autoencoding

H. Dibeklioglu, Z. Hammal, and J. Cohn

IEEE Journal of Biomedical and Health Informatics, Vol.22, Issue.2, March 2018

うつ病は、世界中で最も一般的な精神障害の1つであり、3億5千万人を超える人々が罹患している。
うつ病を評価するための現状の方法は、臨床面接および自己申告の尺度に依存している。
そのような手段は客観性を欠いているため、より客観的で効率的な方法が望まれる。
本研究では、顔の動きと発生のダイナミクスを使用し、マルチモーダルにうつ病の重症度を3つのレベルで検出する手法の提案を行う。
(発表者:井内 改人)


2019.5.17

Construction of Immersive Traffic Accident Risk Prediction Educational System for Drivers

Hiroto Suto, Xingguo Zhang, Guugue Chen, Kazuki Saruta, Yuki Terata

卒業研究

危険を認知してから回避行動に移るまでの反応時間の長さは,危険を予測していなかった状態と⽐較すると,
危険を予測していた状態は約半分の⻑さとなることが明らかになっている.
したがって,交通事故を防⽌するためには運転者が⽇頃から危険予測を⾏うことが重要であり,
この能⼒を⾼めるために,運転者危険予測教育システムが有効となっている.
しかし,現存する教育システムでは,臨場感が低い問題や,使用者の自主性が低い問題があり,
実際の運転時に対応できるような危険予測能力を十分に身に着けることができない.
そこで本研究では,この問題を解決するために,全方位映像とヘッドマウントディスプレイ,
操作用のコントローラを用いた新たな危険予測システムを提案する.
このシステムでは,実際の運転時のような感覚で使用することができ,なおかつ自主的に危険場面を探索することが可能である.
また,本システムを用いた訓練効果に対する検証実験を行ったところ,本システムでの訓練を重ねるにつれて,
危険に対する反応時間などの結果が向上していくことが確認された.
本システムの活用で運転者の危険予測能力が向上し,交通事故の低減に繋がることが期待される.
(発表者:須藤 寛斗)


2019.6.7

Intrinsic3D: High-Quality 3D Reconstruction by Joint Appearance and Geometry Optimization with Spatially-Varying Lighting

Robert Maier, Kihwan Kim, Daniel Cremers, Jan

Proceedings of the IEEE International Conference on Computer Vision, 2017.

消費者向けRGB-Dセンサから高品質な3次元復元物体を得るための新しい手法を紹介する.
これは,signed distance field(SDF)や,自動的に選択されたキーフレームからのテクスチャ,
物体と場面の照明に伴うカメラの姿勢においてコード化された形状を
同時に最適化することを核としたアイデアである.
このために,シェイプフロムシェーディング(SfS)技術を基にし,
復元された場面のサブボリュームから空間的に変化している
球面調和関数(SVSH)の推定を利用して,同時に復元する手法を提案する.
数多く行った実験と評価を通して,この手法が,復元された場面の形状における詳細度を劇的に高くさせ,
一貫した表面のテクスチャの復元に大きく貢献していることが証明された.

(発表者:須藤 寛斗)


2019.6.21

Spatial and temporal skin blood volume and saturation estimation using a multispectral snapshot imaging camera

Maria Ewerlof, Marcus Larsson, E. Goran Salerud

Spie Bios. 2017.

生体組織の酸素化は、細胞および組織の恒常性を測定して評価するための基本的なパラメータである.
臨床的には,誘発に対する反応として,時間的および空間的な皮膚の色の変化の視覚的観察を使用して,
微小循環血液灌流および酸素化を間接的に評価することができる.
スペクトルデータの高次元の性質により,本研究では,組織の空間血液量と酸素化マップを作成するには,
縮小したMSIデータセットの解析とモデリングを強化する手法を提案する.

(発表者:林 夢瑶)


2019.7.5

Robust heart rate from fitness videos

Weijin wang, Albertus C den Brinker, Sander Stuijk, Gerard de Haan

nstitute of Physics and Engineering in Medicine, Physiol. Meas. 38 (2017) 1023–1044 , 8 May 2017

カメラを用いた非接触脈波推定手法に関する研究において,体動による推定精度の低下は克服すべき課題である.
本研究は,体動によるノイズに対する頑健性の向上を目的とした研究である.
画像中の肌領域を平均化して得られた脈波信号において周波数帯ごとに脈波抽出を行い,重みづけをすることで従来手法に比べ,体動している被験者の動画像より,心拍周波数帯の信号抽出における推定精度が向上した.

(発表者:生澤 夏樹)


2019.7.19

Dynamic 3D Avatar Creation from Hand-held Video Input

Alexandru Eugen Ichim, Sofien Bouaziz, Mark Pauly

ACM Transactions on Graphics (Proceedings of SIGGRAPH),2015

近年,リアルタイムの顔追跡技術の精度が向上し,
顔のアニメーションが娯楽やコミュニケーション等の様々な用途で活用されるようになってきた.
従来は表情を既存のアバターに反映させる手法が主であった.
本研究ではスマートフォンなどの手持ちカメラで簡易に撮影した動画から
SfM(Structure from Motion)及び最適化を行うことにより個人の顔形状を取得した.
更に肌色に関しては表面光とアルベドをそれぞれ最適化して取得し,
形状と合わせて再合成することで個人の顔の自然な3Dモデルを作成した.
また,真顔だけではなく表情のある顔についても同様に再現が可能なために,
動きのある顔の3Dモデルをリアルタイムに再現した.

(発表者:野村 郁実)


2019.7.26

Analysis of EEG Signals and Facial Expressions for Continuous Emotion Detection

Mohammad Soleymani, Sadjad Asghari-Esfeden, Yun Fu, Maja Pantic

IEEE Transactions on Affective Computing ( Volume: 7 , Issue: 1 , Jan.-March 1 2016 )

ビデオや映画は視聴者の感情を引き出すために作られる.
このとき感情とは,刺激の結果として引き出される事変情動変動であり,
瞬時に視聴者の感情を引き出すことは,ビデオの感情的な痕跡を見つけるために用いられ得る.
本論文では,脳波信号と表情からビデオ視聴者の感情を瞬時に検出する手法を提案する.
ビデオを視聴している被験者の表情及び生理学的反応の記録と同時に,
5人のアノテーターによって覚醒度及び快適度が連続的に注釈がつけられた.
感情を自動的かつ連続的に検出するために,長期記憶リカレントネットワーク(LSTM-RNN)が利用された.
結果,表情が感情検出に関して脳波信号より優れていることがわかった.

(発表者:増井 健太)