2020.5.1
Deep Learning-Based Image Segmentation on Multimodal Medical Imaging
Zhe Guo, Xiang Li, Heng Huang, Ning Guo, and Quanzheng Li
IEEE Transactions on Radiation and Plasma Medical Sciences (2019)
近年,マルチモーダル医用画像処理技術の臨床への応用が進んでいる.
本論文では,陽電子放出断層撮影(PET),コンピュータ断層撮影(CT),磁気共鳴画像(MRI)を含むマルチモーダル画像を用いて,
悪性軟部肉腫(STS)の病変部分を抽出するためのシステムを設計する.
まず,特徴抽出・分類・決定レベルのクロスモーダル融合ネットワークを用いた
教師付きマルチモーダル画像解析のためのアルゴリズムアーキテクチャを提案した.
マルチモーダル画像を用いた場合とシングルモーダル画像を用いた場合で,
ネットワークの性能を比較したところ,マルチモーダル画像を用いたものが優れた結果を示した.
また,低線量画像を用いた診断をシミュレーションするために
低品質画像を生成し精度検証を行った結果,一部の画像においては優れた性能を示した.
このことから,画質に制限のある医療アプリケーションを用いる際に,
マルチモーダル画像を用いた診断が効果的な場合があることが分かる.
最後に,異なる画像モダリティを組み合わせて精度検証した結果,
各医用画像のセグメンテーション性能に対する効果が示された.
このように本論文では,マルチモーダル画像解析の応用のための指針を示した.
(発表者:角村 真里)
2020.5.1
Heart Rate Estimation from Facial Videos Using a
Spatiotemporal Representation with Convolutional Neural Networks
from One Region in Video Plethysmography
Rencheng Song, Senle Zhang, Chang Li, Yunfei Zhang, Juan Cheng, and Xun Chen
IEEE Transactions on Instrumentation and Measurement
長時間のヘルスモニタリングの需要が高まる中,
非接触で心拍数を推定するrPPG技術について多くの研究者が注目を寄せている.
本研究では心拍数(HR)と相関を持つ時空間HR特徴マップを構築する
畳み込みニューラルネットワークを用いた手法を提案する.
特徴マップには時間遅延フィルタを用いたノイズを低減した信号を用いる.
また,人工的に構築したrPPG信号を用いて,
本手法で構築したモデルの転移学習について評価する.
提案手法において従来手法に比べ推定精度が向上したことを示す.
(発表者:生澤 夏樹)
2020.6.26
Postoperative Pain Assessment Model Based on Pulse Contour Characteristics Analysis
Hyeon Seok Seok、Byung-Moon Choi、Gyu-Jeong Noh、and Hangsik Shin
IEEE JOURNAL OF BIOMEDICAL AND HEALTH INFORMATICS, VOL. 23, NO. 6,
NOVEMBER 2019
現在,幼児や高齢者などにおいて,
どの程度の疼痛を感じているのか定量的に評価することが難しいことが問題となっている.
本研究では、脈波の概形に基づく新しい術後疼痛評価モデルを開発し、
術後疼痛評価における有効性を評価することを目的としている.
光電脈波から候補となる特徴量を導き出し、
それらの指標から重回帰とロジスティック回帰に基づく評価モデルを開発した.
本研究では、最適な特徴量の検討も行った.
その結果、高い精度での疼痛評価を実現可能であることが分かった.
(発表者:高橋 凌)
2020.7.3
Extracting Blood Vessels From Full-Field OCT Data of Human Skin by Short-Time
P.Lee, C. Chan, S. Huang, A. Chen and H. H. Chen
IEEE Transactions on Medical Imaging (August,2018)
現在,光干渉断層計の進歩は,OCT血管造影の開発を促進し,
基底細胞癌および他の疾患の診断のためのより有用な情報を提供している.
本研究では,ロバスト主成分分析(RPCA)を使用して,
FF-OCTデータから皮膚の血管を抽出する手法を提案した.
具体的には,FF-OCTデータを複数のセグメントに分割し,短時間RPCAにより,
各セグメントを人体の皮膚の比較的静的な組織を表す低ランク行列と血管を表す疎行列に分解した.
本研究では,背景の緩やかな変化に関する問題を緩和し,
通常RPCAがFF-OCTデータを処理する際に発生する可能性のある検出誤差を排除したことが分かった.
(発表者:林 夢瑶)
2020.7.10
Cuffless Blood Pressure Estimation Using Single Channel Photoplethysmography: A Two-Step Method
Syed Ghufran Khalid, Hailing Liu, Tahir Zia, Juken Zhang, Fei Chen, and Dingchang Zheng
IEEE Access, Vol. 8, March 2020
従来のカフを用いた血圧のモニタリング方法は,利用者に不便さと不快感を与える.
この制約を克服するために,脈波伝達時間(PTT)と光電脈波計(PPG)に基づくカフレス血圧推定が提案されている.
しかし,既存の手法では各血圧カテゴリ(低血圧,正常血圧,高血圧)における
AAMI/ISO(国際標準規格)の血圧測定基準を達成していない.
本研究は,PPGベースのカフレス血圧推定のための革新的な2段階の方法を提案する.
提案手法は,脈波波形に関する特徴量に基づく機械学習手法を用いており,3つの血圧カテゴリに特化して設計される.
精度検証の結果,提案手法は低血圧性収縮期血圧を除いてAAMI/ISOの標準精度を達成した.
(発表者:井内 改人)
2020.7.10
Shape Completion using 3D-Encoder-Predictor CNNs and Shape Synthesis
Angela Dai,Charles Ruizhongtai Qi,Matthias Nießner
In Proceedings of the IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition (2017)
近年,RGB-Dセンサによる3次元計測と復元が行われているが,
アーティストが作成したCGモデルまでの品質レベルには至っていない.
本研究では,ボリューメトリックディープニューラルネットワークと
3次元形状の合成手法を組み合わせ,部分的な3次元形状を補間するための
アプローチを提案する.
これはまず,入力される部分的な形状から,低解像度な出力結果を予測し,
3次元畳み込み層で構成された3次元エンコーダ予測ネットワーク(3D-EPN)を
用いて形状の穴埋めを行う.
この結果を,形状データベースからの3次元形状と相関付け,
欠損の無い高解像度な形状を出力する.
本手法を用いた結果,最先端の形状予測の手法を上回る結果を得た.
(発表者:須藤 寛斗)
2020.8.7
Remote vitals monitoring in rodents using video recordings
Kunczik, J., Pereira, C. B., Zieglowski, L., Tolba, R., Wassermann, L., Häger, C., ... & Czaplik, M
Biomedical optics express, 10(9), 4422-4436(2019)
実験動物を使用した研究は、医学および生物学の分野における科学の進歩にとって常に重要でした。
一方、動物福祉を促進するために多くの規制が採択され、EU指令2010/63/EUも出されています。
動物福祉を考慮した実験が重要であり、非接触手法が求められています。
この論文では、呼吸数(RR)と心拍数(HR)を非接触で測定する方法を提案します。
実験では、カメラから得られた信号から、RRとHRを抽出することができました。
我々が開発した方法と、接触ベースの測定手法(従来)での比較では、高い一致を示ました。
ラットでは、二乗平均平方根誤差(RMSE)が、呼吸数RRでは0.32±0.1回/分、HRでは1.28±0.62 回/分でした。
※カメラベース、動きを検出する手法です。
当該論文には明記されていませんが、Optical Flowの手法のようです。
(発表者:高橋 雅人)