2003.4.18

Use of image-based information in judgements of surface-reflectance properties

S. Nishida and M. Shinya

J. Opt. Soc. Am. A, Vol. 15, No.12, pp.2951-2965 (1998)

本論文では,人間が物体表面の陰影パターンを観察し,そこから表面反射特性を捉えるプロセスについて,5種類の主観評価実験と1種類のシミュレーションを通じて考察されている.実験の結果,素材のミクロな光学的反射特性が同一であっても,物体の表面形状が異なる場合には同一の表面反射特性であるとは知覚されなかった.すなわち表面反射率恒常性には限界が認められた.また表面反射特性の異同識別では,輝度のヒストグラムの類似性に基づいて判断されていることが示され,image-basedな反射特性情報が重要であることが指摘された.
(発表者:赤尾 佳則 )

BET: Brain Extraction Tool

Stephen M. Smith

FMRIB technical Report TR00SMS2b (A related paper has been accepted for publication in Human Brain Mapping)

本論文ではCTにより得られた頭部断層像から脳領域を抽出し,サーフェスモデルを構築する.発表では,二次元版で本手法を実装し肝臓部位に適応した例を紹介する.理論的には経験的要素が多く,学術的な面白みを欠く.しかし,実用面において本手法は数多くの脳解析ソフトウェアに組み込まれ,その有用性は確実なものである.それを検証するため,本来の目的にはない肝臓領域の抽出を試み,理論自体の堅強さを検証した.
(発表者:田村 信彦 )



2003.4.25

Perception of Surface Curveture and Direction of Illumination from Patterns of Shading

James T. Todd, Ennio Mingolla

Journal of Experimental Psychology; Human Perception and Performance

本論文では,画像の陰影情報と知覚的な三次元形状および知覚的な光源方向との関係を測定する.Phongモデルを用いたコンピュータ・グラフィックスにより作成した円筒画像(テクスチャあり,テクスチャなし)を観察して被験者は知覚量を評価する.その結果,光沢は円筒形状の知覚精度を向上させるが,光源方向の知覚精度には影響がなかった.また,陰影情報が知覚精度に与える影響は,テクスチャが与える影響ほど高くなかった.
(発表者:石井 融 )

Spectral reflectance estimation of RGB signal by using principal components of the nonlinear same hue population.

kim jongpoil

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この研究の内容は物体の分光反射率を利用し色を予測するときマルチバンドカメラを使わなく、既存のRGBカメラを使って分光反射率を推定する方法で、特殊色の場合は3バンドで推定出来ることを利用する研究です。
(発表者:金 さん )



2003.5.9

Rendering Iridescent Colors Appearing on Natural Object

Hideki Hirayama, Yoshiki Yamaji, Kazufumi Kaneda, Hideo Yamashita, Yoshimi Monden

Pacific Graphics 2000

玉虫や貝殻などは虹色に光る現象が見られるが,これは物体を覆う多層の膜下での光の干渉よって起こる.本論文では,厚さや屈折率がそれぞれ異なる多数の層における光の散乱を考慮することにより,コンピュータグラフィックスにおいて自然物のリアルな虹色を表現する手法を提案する.
(発表者:薄葉 亮子 )

Gradient Domain High Dynamic Range Compression

Raanan Fattal,Dani Lischinski,Michael Werman

Proceeding in SIGGRAPH 2002

CGの分野において,HDR(High Dynamic Range)画像の需要が年 々高まっている.この論文では,HDR画像を通常のディスプレ イで見れるようにダイナミックレンジを圧縮するための手法を 紹介している.画像の輝度分布で構成されるgradient fieldを 操作することによりダイナミックレンジを圧縮する.一つのパ ラメータを操作するだけの簡単な処理だが,従来法に比べ良い 結果が得られている.
(発表者:河西 将範 )



2003.5.23

Filling Holes in Complex Surfaces using Volumetric Diffusion

James Davis, Stephen R.Marschner, Matt Garr, Marc Levoy

First International Symposium on 3D Data Processing,Visualization,Transmission

レーザスキャナにより取得した3次元形状データは,多くの場合穴を保有している.本論文では,三角形分割法などで塞ぐことが困難である複雑な穴を,ボリューム的な考えを用いてより効果的に塞ぐ手法を提案する.
(発表者:高山 洋一 )

Interactive Cuts through 3-Dimentional Soft Tissue

Daniel Bielser, Volker A. Maiwald, Markus H. Gross

EUROGRAPHICS'99

手術シミュレーションの中で、臓器を切る動作の再現はシステム全体のリアリティを高める目的で非常に重要である。本論文ではVirtual空間上に、四面体ボリュームメッシュで構成される物体を、メスを用いて切る様子を再現するアルゴリズムを紹介する。
(発表者:多賀谷 昌志 )



2003.5.30

Control Algorithm for 6-Primary Displays Minimizing Effects of Observer Metamerism

Thomas Boosmann and Bernhard Hill

IS&T's 2003 PICS Conference p.244-249

本論文では,通常のRGBの3原色ではなく,物体の分光データを入力とする6原色のプロジェクターを制御するアルゴリズムを構築した.観測者の違いによるメタメリズムが最小となるように,入力分光データを表示することを目的とする.
(発表者:菅谷 隆 )

Teddy:A Sketching Interface for 3D Freeform Design

Takeo Igarashi, Satoshi Matsuda, Hidehiko Tanaka

ACM SIGGRAPH 99

本論文では,平面上に描かれた2次元の自由曲線から3次元モデルを構成する手法について説明する.Teddyというプロトタイプシステムは,Javaプログラムにより実装され,そして3次元モデルの構築がリアルタイムに行われる.また,ユーザは10分程度で本システムを理解し,数分で面白い3次元モデルを構築することができる.
(発表者:中島 朋紀 )



2003.6.6

Automatic Fusion of Freehand Endoscopic Brain Images to Three-Dimensional Surfaces

Damini Dey,David G.Gobbi,Piotr J.Slomka

IEEE Transactions on medical imaging vol21,no1,2002

低侵襲手術において内視鏡に使用の主な制限は,内視鏡視野とその周りの間の繋がりの欠如に寄るものである.そのため執刀医の挑戦的な負担はかなりのものとなる.そこで本論文では,手術のガイダンスやトレーニングの補助となるCTやMRIなどの手術前の画像から多角形の表面を形成し,その表面にディジタル化した内視鏡画像をマッピングするという事を行った
(発表者:袴田 真一 )

Contribution of the cornea and internal surface to the change of ocular aberrations with age

Pablo Artal, Esther Berrio, and Antonio Guirao

Journal of the Optical Society of America A, vol.19, No.1, 137〜143(2002)

年齢による視覚能力の低下には角膜な水晶体などによる光学的な低下や,網膜や神経の低下などがあげられる.この論文では角膜と眼全体の収差を測定し,その差分を求めることにより水晶体の収差を推定している.それぞれの収差を年齢ごとに比較することにより,年齢による視力低下の光学的な分析を行っている.
(発表者:石井 和彦 )



2003.6.13

How do Humans Determine Reflectance Properties under Unknown Illumination?

Roland W. Fleming, Ron O. Dior, and Edward H. Adelson

The Workshop on Identifying Objects Across Variations in Lighting at CVPR Conference (2001)

人間が物体の材質を判別できるのは,特定の光源下では物体の表面反射が正確に知覚できるためである.本論文では表面反射の情報が得られない未知の光源下で,人間が物体の材質を正しく知覚できるかについて議論する.
(発表者:池田 哲男 )

Matching Using Object Models Generated From Photometric Stereo Images

G. Bellaire, K. Schluns, K. Oppermann, W. Schimke

SPIE(1996)

本論文では,完全な3次元物体認識システムを紹介する.本システムの目的は,リサイクルのために商品の容器の分別を行うことである.本システムは以下の特徴をもつ.ENSIモデルを用いて3次元物体をデータベースに格納し,フォトメトリックステレオ法を用いて物体を再構成する.再構成された物体とデータベース上の物体を比較することで物体認識を行う.変形し,汚れた商品の物体に対し実験を行い,その結果を示す.
(発表者:奥山 真寛 )



2003.6.20

Applying Chromatic Adaptation Transforms to Mixed Adaptation Conditions

Suchitra Sueeprasan and M. Ronnier Luo, Colour & Imaging Institute, University of Derby, UK

Color Research & Application, 2003

The aim of this study was to investigate whether a conventional chromatic adaptation without incorporation of mixed adaptation could be used when comparing softcopy reproductions and hardcopy original simultaneously under mixed illumination conditions and also to gain the better understanding of how to apply it to such conditions. In this paper the performance of three chromatic adaptation transforms, i.e. CMCCAT97, CMCCAT2000 and CIECAT94, was compared to that of the S-LMS, a mixed adaptation model.
(発表者:Kunalaya Cherdhirunkorn )

Imaging skin pathology with polarized light

Steven L. Jacques Jessica C. Ramella-Roman Ken Lee

Journal of Biomedical Optics 7(3), 329-340 (July 2002)

医者は表皮層を見て,癌を診断する. それは表皮層がよく癌が進行する部分であるからである. しかし診断時に皮膚の表面反射光のぎらつきが診断を阻害する. そのため本論文では偏光とガラスプレートを用いて,表面反射光と内部散乱光を容易に除去し,表皮層のみの画像を生成する手法を提案する. この画像は表皮の微細構造や正確な色を表し,医者の正確な診断に非常に効果的である.また論文中では正常な皮膚と火傷を負った皮膚の偏光画像,表皮層画像の比較,陰を用いた肌の点拡がり関数の推定,入れ墨や複合母班などの14の様々な皮膚の表皮層の抽出,抽出前の画像との比較を行っている.
(発表者:高瀬 紘一 )



2003.6.27

Image-Based 3D Photography using Opacity Hulls

Wojciech Matsusik

SIGGRAPH2002

Image-based Renderingは仮想空間にリアルな実物体を融合することを目指している。本論文では色情報にとどまらず,従来手法では取得できなかった半透明な材質のパラメータを取得する入力システムを構築した。Opacity Hullと呼ばれるα値を表面形状に割り当て,レンダリングする手法を提案している。
(発表者:藤牧 達彦 )



2003.7.4


2003.7.11


2003.7.18

人工神経回路網を用いた組み合わせ最適化手法に関する研究




生体の神経回路網を数学的にモデル化した人工ニューラルネット ワークの一種である「ヒステリシスニューラルネットワーク」を紹 介する.連続値入力,二値出力のヒステリシス特性を有するニュー ロンを相互に結合し,N-Queens問題や四色問題,巡回セールスマン 問題などに代表される組合せ最適化問題の解を得る系を提案した. 系の解析として解の理論的保証や周期解の抑制手法を提案した.ま た,多次元微分方程式で表される本系をアナログ回路で実装し理論 値との比較を行った.
(発表者:中口 俊哉 )