2008.10.3
Automatic estination and removal of noie from a single image
Ce Liu, Richard Szeliski, Sing Bing Kang, C. Lawrence Zitnick, William T. Freeman
IEEE Transaction on pattern analysis and machine intelligence, vol. 30, No. 2 , February 2008
従来,ディジタル画像のノイズ除去は加法ホワイトノイズを仮定し,処理を行うことが多かった.しかし実際の画像ノイズは信号依存のノイズであり,RGBカラーバンド相関をもつ.さらに処理にはノイズ量に応じたパラメータ調整を必要とするため,実用が困難であった.そこで,本論文では,実際と同様のノイズモデルを用い,画像のノイズ量を推定し,その推定されたノイズ量に応じた処理を自動的に行う手法を提案する.ノイズ除去はGCRFを用いたエネルギー最小化手法である.また,実験では他の最先端のノイズ除去手法を精度比較を行っている.
(発表者:伊東 ひとみ)
Person-Independent Monocular Tracking of Face and Facial Actions with Multilinear Models
Yusuke Sugano and Yoichi Sato
IEEE International Workshop on Analysis and Modeling of Faces and Gestures (AMFG2007), October 2007.
本研究では,顔変形を含む3次元頭部姿勢の単眼カメラによる実時間推定手法を提案する.本手法は,顔形状の個人内変動(変形)と個人間変動(個人差)のモードを分離した多重線形顔形状モデルの下で,二つの推定手法の統合により実現される.
一つは時間的に変化する姿勢・変形パラメータに対するパーティクルフィルタを用いた時系列推定であり,もう一つは人物に依存する個人差パラメータに対するバンドル調整の枠組みを用いた逐次的な推定である.このような統合により顔形状の変形と個人差を実時間で同時に推定することを可能にし,不特定多数の人物に対する顔変形と3次元頭部姿勢の実時間推定を実現している.
(発表者:木下 逸人)
Multidimensional Adaptive Sampling and Reconstruction for Ray Tracing
Toshiya Hachisuka, Wojciech Jarosz, Richard Peter Weistroffer, Kevin Dale, Greg Humphreys, Matthias Zwicker, Henrik Wann Jensen
International Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques, ACM SIGGRAPH 2008 papers, Los Angeles, California (2008)
今日,CGにおける画像合成技術は,映画や建築,ゲームやシミュレーションといった様々な分野で利用されている.その中でも,映画などに用いられている画像合成技術は,本物なのかCGなのかわからないほどの画像合成を可能にしている.写実的な画像合成において重要な鍵となるのは,モンテカルロ光線追跡法というモンテカルロ積分を用いたポイントサンプリングアルゴリズムである.モンテカルロ光線追跡法において高画質な画像を得るには,膨大な計算コストがかかることが知られており,これを高速に実行できるということは非常に有用である.モンテカルロ光線追跡法では,サンプリングが不十分であるとそれがノイズとして画像に現れる.そのため多くのサンプルを取る必要があり,その結果,計算コストが大きくなってしまうのである.
本論文では,この主流となっているモンテカルロ光線追跡法のための新たな適応的サンプリング手法を提案する.本手法は特に多次元のサンプル領域を扱うためにデザインされており,柔らかな陰影やモーションブラーや被写界深度といった効果のある画像を効率よく合成するための適切な手法となっている.それだけでなく,本手法は従来の方法と比較しても少ないサンプル数でノイズの少ない画像合成を行うことを可能にしている.
(発表者:SOH CHINJEN)
2008.10.10
Shape Descriptors for Maximally Stable Extremal Regions
Per-Erik Forssen and David G. Lowe
Proc. IEEE International Conference on Computer Vision, Oct. 2007
本論文では,画像中の画素値の変化の少ない領域であるMaximally Stable Extremal Regions (MSER) に対するaffine invariantなdescriptorについて述べる.従来,descriptorはMSERとその周辺の領域に対して計算されていたが,本手法ではMESRの形状のみを用いて計算する.これにより,物体の背景の影響を受けない記述が可能となる.また,MSERをscale space内で探索することでスケールの変化に対してよりロバストになるよう改良を施した.
提案手法とSIFT descriptorの比較実験を行った結果,提案手法は視点や光源の変化に対してよりロバストであることが示された.
(発表者:瀧 圭亮)
Free Form Incident Light Fields
J. Unger, S. Gustavson, P. Larsson and A. Ynnerman
Eurographics Symposium on Rendering 2008
よりphotorealisticなレンダリングを行うために,空間的に変化する光線情報(spatially varying rays)を実写から取得し,レンダリングに適応することは有効である.
本論文では,周囲の映りこむ鏡球を三次元的に動かし,spatially varying rays(Incident Light Fields)を取得し,レンダリングに適応する手法を述べる.また,取得したデータを解析することによって,Incident Light Fields内にある光源情報の抽出等を行い,効率的にデータを圧縮・保持し,高速かつリアルなレンダリングを行う.
(発表者:矢野 菜津三)
A Photometric Approach for Estimating Normals and Tangents
Michael Holroyd,Jason Lawrence,Greg Humphreys,Todd Zickler
ACM SIGGRAPH Asia 2008 (to appear)
本論文では複雑な反射特性(等方性や異方性)を持つの物体の形状を取得する方法を提案する.本手法では,従来手法と異なり表面における反射のモデル推定を行うことなく形状を取得しているため,拡散物体から表面反射の強い物体まで推定可能である.材質の異なる複数の物体に対して推定を行い,本手法の精度と有効性を確認し,また,物体の見えの編集を行った例も示す.
(発表者:横山 真紀)
2008.10.17
Curve/Surface Representation and Evolution Using Vector Level Sets with Application to the Shape-Based Segmentation Problem
Hossam E. Abd El Munim, Student Member, IEEE, and Aly A. Farag, Senior Member, IEEE.
IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, vol. 29, No. 6, June 2007.
本論文ではベクトルレベルセット式を用いた曲線/曲面の陰的な表現方法と,その漸進的変化について述べる.通常のレベルセット式は曲線/曲面までの距離をスカラー場とする符号付距離関数だが,このベクトルレベルセット式は距離をベクトル場として表現する.これにより,事前形状の学習過程と漸進的変化におけるレジストレーションと重み係数の最適化の精度と計算コストが改善される.
This paper discusses about implicit front representation and evolution using the vector level set function. Unlike the convectional scalar level set function, this function is designed to have a vector form. The approach overcomes the conventional methods problems like point correspondences and weighting coefficients tuning of the evolution.
(発表者:館 真吾)
Belief Propagation for Depth Cue Fusion in Minimally Invasive Surgery
Benny Lo, Marco Visentini Scarzanella, Danail Stoyanov, and Guang-Zhong Yang
MICCAI 2008, Part Ⅱ, LNCS 5242, pp.104-112, 2008
従来,ステレオ視による臓器の三次元復元手法では,臓器表面の特徴点が少ないため,正確かつ高密度な三次元復元は困難であった.本論文では,ステレオ視で得られた疎な深さ情報に,単眼視で得られた深さ情報を統合することで,より高密度な復元を行う.深さ情報の統合には,Markov Random Fieldに基づいたBelief Propagationを用いる.生体ファントムを用いた実験とin vivo実験により,本手法の精度・実用性が確認された.
(発表者:岡田 義道)
A Velocity-Dependent Model for Needle Insertion in Soft Tissue
Jessica R. Crouch, Chad M. Schneider, Josh Wainer, and Allison M. Okamura
MICCAI2005, LNCS 3750, pp. 624-632
針穿刺による変形モデルは,針生検や近接照射療法といった手技の精度向上を目的として研究されている.しかし先行研究では静的な変形のみを扱っており,動的変形に関しては論じられてこなかった.本論文では速度と時間に対する力・変形を計測・解析し,速度依存の力のモデル化を行った.線形FEMに速度依存の力のモデルを適用することにより,穿刺中における精度が確認された.また組織のrelaxation状態の再現のために,粘弾性モデルの必要性を示した.
(発表者:森田 慎也)
2008.10.24
Region partition and feature matching based color recognition of tongue image
Yong-Gong Wang, Jie Yang, Yue Zhou, Yu-Zhong Wang
Pattern Recognition Letters, vol.28, pp.11-19, 2007
舌検査システムにおいて,舌画像の色認識は重要な課題の1つである.従来法の多くは,舌画像の各画素ごとに色を分類している.しかし,実際の診断では,医師は舌の先端部分から付け根部分などの部分領域ごとに色を判断している.そこで本論文では,JSEGによる領域分割とEarth Mover's distance(EMD)による特徴マッチングに基づいた色認識手法を提案する.
(発表者:石川 裕也)
Novel Method for Structured Light System Calibration
Song Zhang and Peisen S.Haung
Optical Engineering. 45, 083601 (August 2006)
3D形状計測システムのようなシステムのキャリブレーションには大抵複雑で時間のかかる手法を含んでいる.本論分では空間コード化法を基に構築した3D形状計測システムを高速且つ高精度にキャリブレーションする新しい手法を提案し,幾つかの実験結果からそのパフォーマンスを実証している.基礎概念はプロジェクターをカメラのように撮影できるようにすることで,プロジェクターキャリブレーションを本質的にカメラキャリブレーションと同じように行うことである.
(発表者:岡田 銀平)
In Vivo Measurement of Human Tissue Compliance
Robert L. Williams II, Wei Ji, John N. Howell, and Robert R. Conatser Jr.
SAE Digital Human Modeling Conference 2007
従来Virtual Haptic Backモデルは有限要素を基にして作られているが,このモデルにおいてリアルな弾性力というものが欠落している.本論文では正確に速く,生身の人間の体組織の弾性力を計測するために触覚インターフェイスPHANToM 3.0を用いた計測方法を示す.またこの計測方法を用いた時,結果に影響を及ぼすであろう問題についての検証を行う.in vivo実験により,本手法の精度・実用性が確認された.
(発表者:杉山 慧)
2008.10.31
Vessel enhancement filter using directional filter bank
Phan T.H. Truc, Md. A.U. Khan, Young-Koo Lee, Sungyoung Lee, Tae-Seong Kim
Computer Vision and Image Understanding (2008)
多くの医用画像に関して,血管強調は正確な血管構造を構築する中で重要な処理段階である.
従来血管強調においてはHessianを用いた解析が行われているが,ノイズに対して敏感であり分岐等で不正確である.
本論文ではノイジーな環境であっても,方向分解を行うDirectional Filter Bankにより得られた特徴を利用することで,微細血管を抽出する.
また,方向分解したことにより解析に障害となっていた分岐やノイズを克服し,照明による影響にも改善が見られた.
(発表者:黒田 賢)
Efficient Rendering of Human Skin
Eugene d’Eon, David Luebke, and Eric Enderton
Eurographics Symposium on Rendering (2007)
人の皮膚のような多層半透明物質の表面下の散乱効果をモデリングする既存の技術は、とてもリアルな再現が可能であるが、イメージ出力するまでに数秒または数分必要とする。本論文ではtexture space diffusion(TSD)とtranslucent shadow map(TSM)を用いて、同程度の質感で、より速い再現を可能とする方法を提案する。これにより、変形可能な皮膚のリアルなリアルタイムレンダリングを、毎秒約30 framesで再現可能としている。
(発表者:後上 慧人)
2008.11.7
Structure-Aware Halftoning
Wai-Man Pang, Yingge Qu, Tien-Tsin Wong, Daniel Cohen-Or, Pheng-Ann Heng
International Conference on Computer Graphics and Interactive Techniques, ACM SIGGRAPH 2008 papers, Los Angeles, California (2008)
本論文では,原画像の質感と階調を維持した最適化手法によるハーフトーン処理を提案する.質感と階調を基準とした最適化により,処理画像は視覚的に微細な見えを維持している.処理画像はBlue-noise特性を持つため,エイリアジングなどを抑制する.また,エッジ強調を取り入れた処理とは異なり,提案手法はエッジの誤検出などの欠点を備えていない.さまざまな画像に対して実験と調査を行い,提案手法の精度を検証した.
(発表者:鈴木 芳徳)
Markerless 4 gesture 6 DOF real-time visual tracking of the human hand with automatic initialization
Marcus Schlattmann, Ferenc Kahlesz, Ralf Sarlette and Reinhard Klein
EUROGRAPHICS 2007
Human-Computer-Interactionの研究において,人間の手を入力装置として使用することは,手話の入力,ロボットの遠隔操作,手術シミュレーションなどに利用されている.そして,6DOF入力装置として手を使用するためには,データグローブやマーカーを装着している.本論文では,リアルタイムかつマーカーを装着していない手の‘6+4DOF’トラッキングを可能にしている.‘6+4DOF’とは,4つのジェスチャーで移動や回転といった6つの連続パラメータのトラッキングシステムを意味している.また,Virtual Reality applicationの入力装置として手の使用が適切かどうか評価する.
(発表者:前田 未友)
Spatiotemporal Visual Considerations for Video Coding
Chih-Wei Tang
IEEE Transactions on Multimedia Feb,2007
人間の視覚感度は空間周波数だけでなく,画像パターンの速度によって異なる.動画像の空間や時間周波数領域での冗長部分を削除すれば効率的な符号化になる.
本研究では,動き注目モデル,空間‐速度の視覚感度モデル,視覚マスキングモデルの三つのモデルを立てる.空間‐速度の視覚感度モデルによって人間の視覚系の低感度部分を取り出し,低感度係数のよってブロックレベルにおける量子化パラメータ調整を行い,提案法の有効性を検証します.
(発表者:Jambal Tumurtogoo)
2008.11.14
Circular Generalized Cylinder Fitting for 3D Reconstruction in Endoscopic Imaging Based on MRF
Jin Zhou, Ananya Das, Feng Li, Baoxin Li
IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, 2008
内視鏡は消化管の診断・治療方法として定着している.一般に普及している内視鏡は単眼レンズを使用しているため,体内の3次元形状を把握することは困難である.従来法では,内視鏡画像の対応点探索が困難であることや,内視鏡の移動を制限しているなど問題点があった.そこで本論文では,消化管はチューブ状であるということに着目し,Circular Generalized Cylinder(CGC)モデルに基づいた3次元再構成を提案する.また,シミュレーションデータと実データを用いて提案手法の有効性を示す.
(発表者:佐々木 麻衣)
Fast 3D Scanning with Automatic Motion Compensation
Thibaut Weise, Bastian Leibe and Luc Van Gool
IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition, June 2007.
本論文ではステレオ視とPhase-shiftパターンを用いたアクティブステレオの融合による新しい3次元形状計測システムを提案する.従来のPhase-shiftパターンを用いた手法では困難であった複数の物体を含む複雑なシーンの形状計測を,ステレオ視を組み込むことによって可能にした.さらに各パターン光を投影する間に計測対象が動くことにより生じる,計測結果のアーチファクトを軽減するための動き補正を行った.その結果,複雑かつ動きや変形などを含む動的なシーンを17fpsで計測することが可能となった.
(発表者:生江 達哉)
Interactive Continuous Collision Detection between Deformable Models using Connectivity-Based Culling
Min Tang, Sean Curtis, Sung-Eui Yoon, and Dinesh Manocha
Proceedings of the ACM symposium on Solid and physical modeling 2008
これまでの変形物体に対する衝突判定アルゴリズムはシミュレーションの各タイムステップで判定を行うものが多かったが,この方法ではタイムステップ間で起こる衝突を検出することが出来ない.本論文では,変形物体に対するcontinuous collision detectionのインタラクティブなアルゴリズムを提案する.提案手法は,continuous normal coneとメッシュの接続情報を利用したorphan setを用いて,衝突判定の対象を減らすカリングの効率を高め,メッシュ間の厳密な衝突計算のコストを削減している.最後に,5つのシミュレーションで他の手法と比較を行う.
(発表者:西村 圭司)
2008.11.21
A Unified Paradigm for Scalable Multiple Projector-Displays
Niranjan Damera-Venkata, Nelson L. Chang, and Jeffrey M. DiCarlo
IEEE Transactions on Visualization and Computer Graphics (Proceedings of IEEE Visualization Conference), vol. 13, no. 6, November/December 2007
複数台のプロジェクタから画像を重ねて投影することで,単体のプロジェクタよりも解像度,輝度,コントラストの高い画像の投影手法を提案する.これらは,既に提案されているタイル状に投影像を並べた場合のキャリブレーション手法を基にしており,カメラを用いてプロジェクタの幾何的情報,測色的情報,各要素の色情報を取得する.この情報から,高解像画像に収束する各プロジェクタの投影画像を算出する提案手法を実行することによって,リアルタイムでの高画質な出力を実現した.
(発表者:上三垣 さゆり)
Display Adaptive Tone Mapping
Ralal Mntiuk, Scott Daly and Louis Kerofsky
ACM SIGGRAPH 2008 papers
限られたダイナミックレンジ(コントラスト)のディスプレイ上で最適な画像を再現することは映画産業や印刷工学における課題のひとつである.本論分では電子ペーパーやHDRディスプレイなどの様々なデバイスに対して視覚コントラストによるひずみを最小にするようなトーンマッピングオペレータを提案する.提案手法では人間の視覚システムモデルによって推定された“見え”によってコントラストを重み付けし,さらにディスプレイの特性や環境光を考慮することでコントラストひずみをquadratic programmingによって最小化する.また,従来手法と提案手法を比較し有効性を検証する.
(発表者:菊地 綾乃)
Light Field Transfer: Global Illumination Between Real and Synthetic Objects
Oliver Cossairt, Shree Nayar, Ravi Ramamoorthi
SIGGRAPH ( ACM Transactions on Graphics), 2008
実物体と仮想物体を合成する際,両物体を照明している光源が一致していることと,両物体間の相互反射を考慮することが非常に重要である.本研究では,レンズアレイとビデオカメラ,プロジェクタを用いることで,実物体からLight Fieldを取得すること,また,実物体にLight Fieldを投影することを同時に行い,これまでは困難であったインタラクティブなレンダリングを可能としている.
(発表者:橋本 賢介)
2008.11.28
Practical Modeling and Acquisition of Layered Facial Reflectance
Abhijeet Ghosh, Tim Hawkins, Pieter Peers, Sune Frederiksen, Paul Debevec
ACM SIGGRAPH Asia 2008
近年,CG技術を用いて人間の顔のリアルな再現を行うことは,映画産業など,様々な業界で必要と
されている.本論文では偏光板付きLEDライトステージとプロジェクター,2台のデジタルカメラを
用いて,対象とする顔の形状,法線,鏡面反射光成分,表面下散乱光成分を計測するImagebasedな
手法を提案している.さらに本論文で表面下散乱光成分が3種類の光(シングルスキャタリング,
shallow(浅い)マルチスキャタリング,Deep(深い)マルチスキャタリング)から成ると仮定し,
撮影画像からそれぞれの表面下散乱光を分離している.本論文では静止した顔を対象としており,
撮影に必要な画像枚数は20枚,計測時間は約5分程度である.
(発表者:板倉 康将)
Data-Driven Enhancement of Facial Attractiveness
Tommer Leyvand, Daniel Cohen-Or, Gideon Dror, Dani Lischinski
ACM SIGGRAPH 2008 papers
この研究ではdata-driven approachにより、人の正面向きの顔についてオリジナルのデータに近い状態を保ちつつ、魅力をアップさせることに挑戦している。新しい顔が入力されたとき、顔の様々な特徴点間の距離を抽出し、高次元の"face space"中での点を定義し、事前の学習によって得られた周辺の評価の高い点に特徴点間の距離を近づけることで魅力をアップさせる。実験結果から、多くの顔について魅力のアップに成功している。
(発表者:細岡 信介)
A Framework for Image Segmentation Using Shape Models and Kernel Space Shape Priors
Samuel Dambreville, Yogesh Rathi, Allen Tannenbaum
IEEE TRANSACTIONS ON PATTERN ANALYSIS AND MACHINE INTELLIGENCE, VOL. 30, NO. 8, AUGUST 2008
In this paper, the authors proposed a novel segmentation method combining image information with prior shape knowledge using level sets. In addition, they utilize kernel PCA (KPCA) to introduce prior knowledge about shapes in a more robust manner. In this segmentation framework, shape knowledge and image information are encoded into two energy functions entirely described in terms of shapes. This consistent description permitted the authors to fully take advantage of the KPCA methodology and leads to promising segmentation results. In particular, this shape-driven segmentation technique allows for the simultaneous encoding of multiple types of shapes and offers a convincing level of robustness with respect to noise, occlusions, or smearing.
(発表者:Ahmed Afifi)
2008.12.5
Smoothness and flicker perception of temporal color transitions
Dragan Sekulovski, Ingrid M. Vogels, Maurice van Beurden, Ramon Clout
Proceedings of the 15th IS&T Color Imaging Conference (2007)
現在は照明技術の進歩により,LED照明を利用したライティングが広まってきている.本論文は,照明を利用した動的なアプリケーションに関係のある,視覚の時間特性の調査を行った.実験は,照明変化の滑らかさに対する感度の検証と,フリッカ知覚の検証を行った.実験結果から,明るさ変化は彩度変化や色相変化よりも滑らかさの閾値が低いことが明らかとなった.また,フリッカ知覚の閾値は,滑らかさに対する感度の閾値よりも低くなることが確認された.
(発表者:岩波 琢也)
Photogeometric Structured Light: A Self-Calibrating and Multi-Viewpoint Framework for Accurate 3D Modeling
D. G. Aliaga and Y. Xu
Proc. CVPR (2008)
本論文では,画像から物体の立体形状と法線を推定し,正確な多視点対応 3D モデルを構築する手法を提案する.撮影は複数のカメラにより行ない,照明光源にはプロジェクタを用いる.プロジェクタから一連の構造光を投影することにより対象物の立体形状を推定するとともに,プロジェクタを数ヶ所に移動させて撮影することにより,photometric stereo 法に基づいて法線が計算される.カメラやプロジェクタの向きや位置関係は最適化処理過程で決定されるため,事前のキャリブレーションは不要である (self-calibration).
(発表者:長谷川 隆行)
Recognition of human behavior by space-time silhouette characterization
Arash Mokhber , Catherine Achard, Maurice Milgram
Pattern Recognition Letters 29 (2008) 81–89
The paper presents a new method for human action recognition of everyday life with a fixed camera. This new method takes its originality from characterizing each sequence globally, to enhance the robustness. Optical flow measurements used to detect moving areas throughout each image, and then a binary volume is obtained, composed by all the silhouettes of the moving person. This space-time volume is characterized by a vector of its 3D geometric moments. These moments are normalized in order to obtain invariance to the position and scale of actions, to the morphology of people executing them and to the duration of actions. Action recognition is then carried out using a nearest neighbor classifier based on Mahanalobis distance. Results are presented on a base of 1614 sequences performed by seven persons and categorized in eight actions.
(発表者:Ahmed Hamad)
2008.12.12
Experimental Evaluation of Fingerprint Verification System Based on Double Random Phase Encoding
Hiroyuki Suzuki, Masahiro Yamaguchi, Masuyoshi Yachida, Nagaaki Ohyama, Hideaki Tashima and Takashi Obi
Opt. Express 14, pp. 1755-1766, 2006
In this paper, a previously proposed hybrid smart card holder authentication system that combines fingerprint verification and PIN verification is reviewed. In this system, a cipher scheme that employs fingerprint as cipher key in the well-known double random phase encoding (DRPE) encryption scheme was developed. In the original work, the probability of accurate verification reduces when the fingerprint is shifted significantly. In this work, the position difference between two fingerprint images is estimated by using an optimized template for core detection. The user inputs the fingerprint again if the estimated difference exceeds the permissible level. The effectiveness of the proposed method is confirmed by a computational experiment and the results show that the false rejection rate is improved.
(発表者:Osama Ouda)
Video quality assessment using a statistical model of human visual speed perception
Zhou Wang and Qiang Li
J.Opt.Soc.Am.A, Vol.24, No.12, Dec, 2007
動画像の画質評価において動きの情報は非常に重要であるが,有効活用されていない.そこで,本論文では近年発表された視覚の動きに対する知覚モデルを用いた動画質評価のためのフレームワークを提案した.また,提案したフレームワークを用いた動画質評価法の有効性確認を行った.
(発表者:平井 経太)
What is good MTF for printing medium including paper?
M. Ukishima
My research in Finland 2008
レンズ等の線型伝達システムでは伝達関数MTFは1に近いほど好ましい.一方,印刷画像は入射光がインク層を透過し,媒体層(紙など)で散乱反射し,インク層を再度透過するという非線形システムであり,さらに入力画像がハーフトーン画像であることから,画質的に好ましいMTFは必ずしも1であるとは限らないと考えられる.このことを実験的に示すため,反射画像モデルに基づいて様々にMTFを変化させながら印刷画像の見えをLCD上に再現し,画質の主観評価値を解析することで印刷媒体に好ましいMTFとは何かを考察する.驚くべきことにMTF=1のケースが画質的に最も悪いという結果が得られた.また,一般的な紙のMTFは画質的に好ましい値であるという結果が得られた.
(発表者:浮島 正之)