2012.5.18
Estimating Dual-scale Properties of Glossy Surfaces from Step-edge Lighting
Chun-Po Wang, Noah Snavely, Steve Marshner
SIGGRAPH Asia 2011
本論文では,室内の人口物質の質感を迅速に測定・復元する方法を提案する.
これは,1枚の撮影画像から物質のミクロ・スケール構造と
メソ・スケール構造を同時に推定するものである.
測定にはステップエッジ・ライティングというものを用いており,
撮影画像内のブラーからそれぞれのスケールの表面粗さを推定する.
復元結果は,視覚的によくマッチするものであった.
(発表者:馬場 佳織)
High-Resolution Face Fusion for Gender Conversion
Jinli Suo, Liang Lin, Shiguang Shan, Member, IEEE, Xilin Chen, Senior Member, IEEE, andWen Gao, Fellow, IEEE
IEEE TRANSACTIONS ON SYSTEMS, MAN, AND CYBERNETICS—PART A: SYSTEMS AND HUMANS, VOL. 41, NO. 2, MARCH 2011
本論文では,任意の顔画像を個人の特徴を残し,自動で性転換を行うアルゴリズムを提案する.
統計的手法である確率グラフモデルを用いて性別を分類,変換し,顔の合成手法であるポアソンの画像合成を用いて性転換画像を出力する.
また,明確な解のない出力画像に対し,数種類の主観的,客観的評価を行い,良好な結果を得られることが示された.
(発表者:豊田 彩織)
2012.6.15
Blind Reflectometry
Fabiano Romeiro, Todd Zickler
ECCV 2010
物体の素材の光学的特性は,人間がその物体の状態を判断するための重要な手掛かりとなっている.
人間は素材の光学的特性を,その物体が映った画像から推察することが可能であり,このような機能をコンピュータビジョンにも組み込むことが求められている.
多くの素材の光学的特性は,双方向反射分布関数(BRDF)であらわすことができ,画像からBRDFを推定する研究が盛んに行われている.
しかしながら,従来の手法では,照明環境が既知,あるいは制御可能であり,未知な照明環境下にある物体のBRDFを推定する手法は少ない.
また,PhongやWardに代表されるBRDFモデルを前提としているため,素材に関しての厳しい制限やモデルごとの計算が必要であるといった欠点がある.
著者らは,実世界の照明環境の統計データを用いて,未知照明環境下における形状既知な物体の画像から,その物体のBRDFの推定を行った.
また,その結果から,有効な反射率の情報は,多くの場合推定可能であることを示した.
最後に,提案手法が照明環境を変化させても適切なBRDFを推定することが可能であることを示した.
(発表者:細川 菜摘)
2012.6.29
A Framework for Content-Adaptive Photo Manipulation Macros: Application to Face, Landscape, and Global Manipulations
Floraine Berthouzoz, Wilmot Li, Mira Dontcheva, Maneesh Agrawala
ACM Transactions on Graphics, Volume 30 Issue 5, October 2011
Photoshopなどの画像編集ソフトには,修正内容を記録し,他の画像に対して記録した修正を適用できるマクロ機能が備わっている.
従来の画像編集ソフトに組み込まれているマクロ機能は,
記録内容と全く同じ修正を実行するため,画像全体の色味補正などの大局的な修正は自動化できるものの,
局所的な修正に関しては画像の構成要素の位置が変化するため適用できなかった.
本研究では,画像の構成要素をラベリングし,画像の構成要素と画像の修正量や修正箇所の関係を学習することで,
他の画像に対しても適用可能な画像修正マクロを作成する枠組みを提案する.
(発表者:山内 拓也)
Rapid and accurate determination of tissue optical properties using least-squares support vector machines
Ishan Barman, Narahara Chari Dingari, Narasimhan Rajaram, James W. Tunnell, Ramachandra R. Dasari, and Michael S. Feld
BIOMEDICAL OPTICS EXPRESS, Vol. 2, No. 3, March 2011
近年,拡散分光反射率から吸収・散乱パラメータを取得し,生体組織の評価を行う研究が盛んに行われている.
主な手法としては,輸送方程式の変形をベースにした拡散近似や,逆モンテカルロ法,高次解析近似などがある.
しかし,これらの手法は精度や計算時間において問題がある.
そこで本研究では,最小2乗サポートベクターマシン(LS-SVM)を用いて高精度かつ高速に散乱・吸収パラメータの取得が可能であることを示す.
また,部分最小二乗法(PLS)やノベルルックアップテーブル法(LUT)との比較を行う.
(発表者:山内 緑)
2012.7.13
Structure-Preserving Stippling by Priority-Based Error Diffusion
Hua Li, David Mould
Graphics Interface 2011
本論文は新しく,かつ高速で自動的に行えることに重点を置いた点刻法を示す.
ポジティブエラーを明るく描画し,ネガティブエラーを暗く描画しコントラストを強調するように優先度を重視することで,点刻対象の構造を保持することに注力している.
また,誤差を縮めたり大きくしたりするために非線形の空間関数を使用する.
これにより広範囲において密度の調整を可能とする.
この調整はコントラストに重点を置いているので,非常に少ない量の点であったとしても,対象の構造を維持することが可能である.
(発表者:高野 塁)
Optimizing Environment Maps for Material Depiction
Adrien Bousseau, Emmanuelle Chapoulie, Ravi Ramamoorthi, Maneesh Agrawala
Eurographics Symposium on Rendering 2011
著者らは自動でCGの材質感を際立たせる環境マップの最適化システムを構築した。
はじめに、各材質の視覚的特徴に対し環境マップをどのように設定すればよいか定義する。
(例:ガラスでは、光源をガラスの真後ろから照らしたほうがよい)
それらを、線形もしくは2次の行列の法則として示し、
これらの行列を最大とするような環境マップの最適化フレームワークを示す。
最終的に、既知の物体の材質情報,周囲環境情報や、計算された光源情報を利用することで、
グラス、金属、プラスチックなどの様々な材質感を強調する環境マップを生成し、
本手法の有効性を実証する。
(発表者:横矢 真悠)
2012.7.27
Effects of head motion and stereo viewing on perceived glossiness
Yuichi Sakano, Hiroshi Ando
Journal of Vision (2010)
光沢感に関しての多くの研究は単一刺激画像に注目していた.
しかし,光沢感の研究の本質は物体の表面反射特性の推定となるべきである.
また,その反射特性は多重視点で捉えた輝度情報を通じ,推定計算が可能となる.
なので,観察者の頭の位置の移動などによる生じた違う視点での網膜像も光沢計算ができる.
我々の研究により,人間が感じた光沢感は網膜像の経時変化に強く影響されることが分かった.
また,その網膜像の経時変化の原因は,観察者の頭の位置の移動,及び立体視で生じた両眼視差となった.
(発表者:郭 瑞)
Automatic detection of abnomal vascular cross-sections based on density level detection and support vector machines
Maria A.Zuluaga, Isabelle E.magnin, Marcela Herna'ndez Hoyos, Edgar J.F.Delgado Leyton, Fernando Lozano, Maciej Orkisz
International Joural of Computer Assisted Radiology and Surgery (CARS), 2011
本研究では,放射線科医が注目する病変の可能性がある異常血管断面を自動的に検出する方法を提案し,
医師の診断の助けと読影時間減少を目的としている.
異常血管検出にサポートベクターマシンを使用した例は少なく,著者らは,密度レベル検出とサポートベクターマシン(DLD-SVM)を使用し,
人工ファントムデータと心臓CTデータで評価した.
結果,2人の読影者との一致度は0.72と高い値を示し,また平均処理時間は1血管あたり10秒内であり,臨床現場での両立が可能である.
(発表者:江崎 正二)